アァーーーーーー

エクソシストのアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

エクソシスト(1973年製作の映画)
4.1
観てなかったシリーズ

...とは言うものの、なんでこんなに有名な映画をここまで観てなかったんだろうか?と不思議になって考えたら、小学校の頃に「観たら呪われる映画」として有名だったからだ、と思い出す。
当時、オーメン、ポルターガイスト、エクソシストは「撮影中に関係者が何人も死んだ映画」として、ど田舎のオラが村にも情報が伝達されたが、噂が町から町へ、人から人へ、都内から地方へ伝達されるまでに歪曲され「本当に一番ヤバい映画はエクソシストで、観たら必ず不幸が起きる」的な話にまでなっていたのだ。
それでも学校の放課後とかに「エクソシストぉー!」とか言ってブリッジしながら歩いてたヤツら結構いたなぁーとか、思い出しながらも、そんなに見ちゃいけない映画なのか気になって、当時映画に詳しい友人の兄にマジトーンで聞いたら「話が難しくて分かりづらいから何にせよ観なくてもいい」という事で落ち着いてた様な気がする。
記憶もここまでくると曖昧過ぎて凄い。
しかし、なんとなーーーく、エクソシストだけに張られたバリアみたいな違和感は今も残っている謎を紐解くと、そういう夢か現実かも分からぬ様な映像が頭の中に浮かんでくるんだから、それ以上でもそれ以下でもねぇだろ。つー事で。

映画自体は確かに分かりづらい。
いきなりエジプトの遺跡調査のジジイが不可解な行動ばかり取るし、その後全くもって登場しないし、明らかに根暗そうな神父とジジイの関係が親子なのか自身の過去なのかも分からんし、なんで神父の事を奥さんが知ってんのか、とか、パーティでしっかり玄関から帰った映画監督がなんで窓から落ちて死んだと分かるのか、とか、色々頭が混乱しながら1時間経過してもなんもおもろい事ない。そして取り憑かれた少女が見るからに取り憑かれてるのに精神病扱いで済まそうとしたり、普通に悪魔と神父が会話できていて激笑だったのにジジイ神父が登場したら「悪魔と会話など決してしてはいかん!」と言われたり、聖水って水道水でいいの?と色々メチャクチャ。
字幕においても「排斥」「平服」とか普段見慣れない漢字と言い回しにも混乱。
だが、ラストに近づくにつれその違和感を回収していくかの様な無理矢理なコジツケが妙な説得力あって面白い。
ミドリのゲロの乱発にも参ったが、終始シリアスなトーンと不穏を煽ってぶった斬る緊張感あるカット割の手法が上記のメチャクチャさに怖さを持たせている辺りが独特で素晴らしい。
あ、そういえばブリッジのシーン無かったんですが...ん?アレ??
アァーーーーーー

アァーーーーーー