真の成り上がりからの成り下がり
『グッドフェローズ』『カジノ』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』などなどギャング映画好きにはたまらない傑作。『ゴッドファーザー』では味わえなかったアル・パチーノの凶暴性が楽しめるのも本作の見所。
序盤の拷問シーンはさすがはブライアン・デ・パルマ監督といったところ。直には暴力描写を映さないのに痛みが伝わるあの撮り方は「拷問」という職人技。
前半はギャング映画でよくある流れのチンピラからの成り下がりストーリー。世界を手に入れた後半からはとにかくコカインを吸って吸って吸いまくってたら「あれ？周りのみんなどこいった？」と、気付いたら世界から見捨てられたシェイクスピア・ストーリー。
本編も3時間弱と一般的な映画だと長めですがギャング映画としては丁度いい、あるいは足りないぐらい。個人的にはほんとにギャング映画は性癖に当てはまるほど好きなので永遠に観ていたいものです。特に70、80、90年代のギャング映画は最高。
