YukiHomma

アンドレイ・ルブリョフ 動乱そして沈黙(第一部) 試練そして復活(第二部)のYukiHommaのレビュー・感想・評価

5.0
天才画家が芸術の本質の境地に到達するまで。

ゴッド。正解が無いものって面白い。絵もそうだしもちろん映画もそうだし。その中で自分が思う本質を追い求める姿。芸術の本質ってスポーツで言うゾーンみたいなものなのかなー。自然と一体になるというか、奥底にある人間の本能が実は自然と一体になれることを知ってるような気がする。それには成功とか嫉妬とか挫折とか人生経験が必要なんじゃないかなとか。

撮影、美術もかなり凄い。特に9章「鐘」でのセットの迫力はビビる。
浮遊感のある俯瞰のカットとか、7章「襲来」での殺し合いの迫力。しっかりグロい。
182分と長尺で多少の間延び感はあるんだけど、この長さが主人公アンドレイの生き方に則って良い意味で機能してた。
そしていざ鐘を鳴らすシーンで解放される。

余談だけどミッドサマーのプロダクションデザインをしたヘンリックスヴェンソンは、この作品からも少なからず影響を受けているように思う。あと音楽もどことなく似てる。ちょうど異教徒のシーンだったし。
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