10000lyfh

トゥモロー・ワールドの10000lyfhのレビュー・感想・評価

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)
3.5
人類の子供が生まれなくなって 18年経過後、イギリスで、妊娠した不法移民の女性を、政治利用から守るための逃避行。前提設定はリアルに起こり得そうで、「侍女の物語」ともども、そのような状況下で、女性の出生能力がどのように政治利用され得るか、のシミュレーション考察。奴隷制を彷彿させる不法移民対策や、海上の濃霧の中から救済船が現れる印象的なラストなど、世界観は総じて好き。一方で、プログレッシヴロックの曲使用(クリムゾンキングの宮殿)や引用(ピンクフロイド「アニマルズ 」ジャケ)に現れているように、監督?の趣味がごった煮的に混在し、統一感を欠くか、少なくとも自分とは相性の悪い部分もあると感じた。長回し的には、車が襲撃されるシーンと、終盤の市街戦とが、個人的に特筆級(特に前者が圧巻)だが、実際には CGI で繋げた擬似ロングテイクとのこと(自分の肉眼で初見では確認できず)で、これができちゃうなら長回しは作るのも観るのも醍醐味がなくなるのでは?との思いも
10000lyfh

10000lyfh