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二人の銀座のkiyosuekoheiのレビュー・感想・評価

二人の銀座(1967年製作の映画)
4.0
たいへん良い映画だったと思います。

電話ボックスで落し物になってしまった楽譜をめぐり、アマチュア学生バンドの青年と、楽曲の作者の恋人の妹の間に起こるドラマです。
冒頭から演奏される主題歌が、何とも言えないかっこよさ。山内賢の甘い歌声に痺れます。
ヒロインの和泉雅子はそうとうかわいいですが、僕は個人的にはヒロインの姉の小林哲子に夢中でした。

山内賢と和泉雅子の主人公カップルは、若々しい軽快さでストーリーを展開しますが、その裏には少しだけ上の世代の苦い物語があり、なかなかの深みがあるお話です。

ジャズ喫茶の壁のビートルズの写真や、部屋の壁に描かれたペイネのイラストに、なんだかジーンときました。

また、この作品はたぶん、唐十郎の『続ジョン・シルバー』の元になっていると思います。