イチロヲ

ドン・ファンのイチロヲのレビュー・感想・評価

ドン・ファン(1970年製作の映画)
4.0
女誑しの好色男ドン・ファンが、貴族の美しい娘を手籠めにするべく、その父を殺害してしまう。17世紀スペインの伝説を原典にしている、中編作品。

演者が被り物の中に入っている、等身大の人形劇スタイル。どうやらシュヴァンクマイエルは、映像作品を手掛ける以前、このスタイルの舞台劇を担当していたらしい。

喜劇性に富んでおり、あらゆる演出が笑いのツボをストレートに抑えてくる。とりわけ、ノリの良い音楽に合わせて走り回るカットワークと剣劇のしつこさが抱腹絶倒。

音楽を手掛けているのは、Zdenek Liska(ズデニェク・リシュカ)という人物。この音楽家のCDは、売っていそうで、まったく売っていない。録音状態の良い音源が残っていないとの話もチラホラ聞いたりして、残念無念。
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