梅毒という見えない不治の病と闘うまさに聖者の医師に心掴まれる。
正義感という言葉で片付ければ簡単な一方、孤独感含め相当な胆力が要るはずで、三船敏郎の豪傑なイメージとはかけ離れるところもあるが、これは…
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三船の涙がキラリと光った瞬間、もう、もらい泣きしない訳にはいかなかった。
不幸ていうのは、人を頑なにする。
不幸な人のそばにいて、希望を見出そうとしている。幸せだと案外俗物になったかもしれない。…
仮テントに差す格子の影と鋭い光。
注ぐ酒と、焼ける銀幕。
以前観た『酔いどれ天使』よりも、メリハリのあるモノクロの陰影について考えていたら、あれは東宝と大映でモノクロの質が違うんだ、とある人が教え…
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自分より不幸な人のそばで希望を取り戻そうとしてるだけ。人は聖者と呼ぶが、幸せだったら案外俗物になっていたかも知れない男の、内なる闘い。めでたくマイ黒澤No.1に。
「静かなる決闘」
1949年 日…
1949年 95分。二次大戦末期、野戦病院での手術中に患者から梅毒に感染してしまった青年医師 恭二(三船敏郎)。復員して医師として働くも、愛する婚約者(三條美紀)に感染を打ち明けられず、結婚にも踏み…
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会長から「隠れた名作だ」と教えてもらい、鑑賞。
夜戦病院での手術中に梅毒にかかってしまった医師の葛藤物語。
婚約者の幸せを祈るがために結婚を断る
若かりし頃から三船敏郎はカッコ良い。志村喬演じ…
黒澤明監督作品
後半グッと気持ちが上がる。それは、この世の不条理のような展開で、なす術がないから。
でも、それでも患者に向き合う医師としての姿は、三船さんならではの堂々たるお芝居によるもの。
志村さ…