ただのすず

真夜中からとびうつれのただのすずのレビュー・感想・評価

真夜中からとびうつれ(2011年製作の映画)
3.7
何度も蘇る映画。
コロンコロンと鳴り響くオルゴールや擬音が心地よい。
ターコイズブルーのワンピースを纏った少女が
がらんとした校舎を歩くだけで、
何か物語が生まれそうな予感がしてわくわくする。

お金の為に生み出された映画を蹴り倒して、
純粋な子供にみせたりするけど、やっぱりそこを邪魔される。
古いフィルムから美しい映像に生まれ変わってもう一度立ち上がる。
撃たれても、燃やされても、誰もいなくなっても、
また鐘を鳴らし続ける。
空に向かってずっと。

多部ちゃんは監督の分身かな。
無限に想像をふくらませられることの、なんと自由で幸せなことか。

短編。