ハレルヤ

捜索者のハレルヤのレビュー・感想・評価

捜索者(1956年製作の映画)
3.7
BSプレミアムシネマにて初鑑賞。
南北戦争から3年後のテキサス州が舞台。主人公イーサンの弟一家が先住民のコマンチ族に襲われてほぼ全滅。更に2人の姪も連れ去られて、復讐するためにコマンチ族を追跡する西部劇。

主人公のイーサンは南北戦争で戦った過去のある男。威厳のある雰囲気で無愛想。そして人種差別主義者。そんなイーサンをジョン・ウェインがベテランならではの演技で魅せてくれます。

物語は単調気味で少し退屈さを感じたのは事実ですが、それでも最後まで見れたのはそのジョン・ウェインの他の追随を許さない存在感。心を奪われるようなテキサスの大地の雄大さの描写が秀逸だったから。

開拓者と先住民の対立という大きなテーマ。この手の映画では先住民は暴力的で野蛮な悪、開拓者は正義という扱いが大半。この作品も割とそういう雰囲気がありましたが、ラストで見せたイーサンの決断はそういった流れを断ち切るもの。ジョン・フォード監督のメッセージが伺えた気がしました。

この時代だからこそ感じられる味のある作品。今回BSでの鑑賞でしたが、65年ほども前の作品とは思えないほど画質が綺麗で驚きましたね。
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