夏休み、小学生の子を連れて実家に帰って過ごした二日間。集まった姉弟の家族たち、それぞれの人がそれぞれの人生を背負って今がある。大人にも子供にも老人にも。家族だから言えること、家族だから言えないこと、家族だけど言えないこと…
家族の日常会話が、気負いなくただ淡々と描かれるだけですが、それが良いのです。最初は何て地味なんだろうと感じましたが、だんだん引き込まれて行きました。
生きるって厄介
生きるって面白い
生きるって哀しい
生きるって美しい
映画には日本人の生活ぶりや家族一人ひとりの繋がりぶりを残す役目もあると思うのです。小津作品もそうでしたが、この作品はちょっと前の残しておきたいと思うような、普通の日本人の生活を丁寧に描いていて、是枝監督の眼がとまるポイントが実に良いです。時が経つほど価値が高まる、そんな作品でしょう。じわ～っと沁みてきて、出会えてよかったです。
