“小津調”(3回目の観賞)
俳優のポール・ダノは本作の大ファンで是枝監督の作品に出たいとまで言ってるみたいです。
というくらいに今や“世界のコレエダ”のブランドを確立しつつある是枝監督。小津安二郎や成瀬巳喜男といった日本の名匠のエッセンスを継承しつつ、しっかりと現代映画としてブラッシュアップして←(ここ大事)“家族の在り方”を描く手腕に長けている人だと思います。
本作は是枝監督作の中でもかなり人気が高く最高傑作という人も多いですね。
自分はこの映画、コメディドラマとしても観れると思いますがホラー映画だとも思ってます(笑)前半はたしかにほのぼのとした展開をしていきますが、後半から登場人物がゾッとするような凍りつくようなセリフを吐き捨てるんですよ。
優れたホームドラマはどこかホラー的であるなんて評する評論家もいるくらいですからまさに本作は優れたホームドラマと言えるかもしれないですね。
人生はいつもちょっとだけ間に合わない…とにかくグッとくる心に染みる傑作ですね。樹木希林の芸達者ぶりはもう恐ろしすぎて国民栄誉賞あげてもいいくらいだと思います。あ、あと是枝監督作品に出てくる“家”ってなんか良いですよね。