久々に是枝監督の作品
かなり楽しみにしていました。
案の定面白かったです。
まず最初に是枝作品を見るたびに必ず思うのですが
あれ、それ、これ、
あれしといて、あれなんですけど
などのこそあど言葉が非常に多いです。
身近な人同士の何気ない会話ということを強調するためなのでしょうか。あんまりこういうレビューを見たことがないのですが、誰か共感してもらえると嬉しいです。
話は飛んで
歩いても歩いても
海よりもまだ深く
万引き家族
古い順に、この3つが家族を描いた是枝作品の代表格だと勝手に思っていますが
これらを通して家族の日常に『映画らしい引っかかり』を付ける試行錯誤が見て取れる感じがしました。
歩いても歩いてもは、家族の日常感が特に強くいい意味で『普通』っぽい作品でした。
恐らく、万引き家族は引っかかりのウェイトを重くして『映画らしさ』を強くしたんだろうなと思います。
この作品でもちょっとしたワケアリ家族ですが、導入の時点でワケアリというだけで、その後物語に大きな影響は特にありません。
ワケアリ家族の普通の日常でした。物凄く普通っぽいです。
しかし、だからこそリアルな会話や登場人物の心境の変化の表現が物凄く繊細で堪らないです。小道具のゴチャ付き加減も相変わらず最高ですね。
全てにおいて等身大よりちょっと下くらいの感じ。
なんと言えばいいかも分からなくなってきました。
とにかく面白かったです。
最後に、歩道橋のシーンがすごく見たことある気がしたのですが、家の近所でした。