メモリーレーン

歩いても 歩いてものメモリーレーンのレビュー・感想・評価

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)
5.0
邦画の最高到達点だった。。

床が剥がれたお風呂のタイル
中身パンパンの冷蔵庫
物置になってる2階の部屋
親戚が集まってワチャワチャしてる感じ
墓参りでお墓に水をかける時に「暑かったね〜」と言う
運転に疲れた父が隣の部屋で昼寝してる
お嫁さんの大変さ
おばあちゃんの手作り料理
帰省中は気を使うから帰りは何故か疲れてる
…..など書きだしたら止まらない帰省あるある満載でとにかく最高。

自分も毎年、お盆と年末年始は必ず親の実家に帰省するので、本当に全部体験したことがあることで120分常に共感の嵐。
今年のお盆はコロナで帰省出来なかったら余計におばあちゃんの家行きたくなったな。

ブルーライトヨコハマ→ベイスターズとマリノスのヨコハマ繋がりも良かったし、阿部寛&夏川結衣の結婚できない男から、結婚できた男の繋がりも胸熱過ぎ。

「音楽は必要最低限」&「訳あり家族」&「素敵な自然」&「平凡だけど濃い内容で飽きない」の要素が全部つまっていて、大好きな「北の国から」(倉本聰脚本)と同じ匂いを感じまくりで超ブチ上がり。
この雰囲気の作品は間違いなく邦画にしか出せない。

最後の「人生はいつだってちょっと間に合わない」ってセリフは物凄く刺さった。
間に合ってることは気付かないけど、間に合ってないことは心残りになることが多い。でも、その心残りを出来るだけ少なくするなる様な明日を送りたいと感じた。

鑑賞中に映画という感覚を超える作品と、間が良い作品が好きで、これはまさにそんな作品だった。