橋本

歩いても 歩いてもの橋本のレビュー・感想・評価

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)
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愛情はあるものの、微妙にすれ違い、かっちりとは噛み合わない「家族」のリアリティ。決して明るくはなく、閉鎖的で、極めて日本的な情景ですが、とても愛情深く撮られており、その庶民的で、日本的な人間関係が美しく思える、素晴らしい映画でした。
現代版「東京物語」のような印象を持ちましたが、当時、社会的に復興の最中にあった「東京物語」が、噛み合わない家族を否定的に撮られていたのに対し、今後、社会的に衰退していくであろう現代に、本作では美しく撮られているというのが、なんとも皮肉。。苦味を飲み込まなければならない時代になった。という事ですかね。。
食事がどれも美味しそうだったのと、ゴンチチの音楽が心地よかった。
橋本

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