歩いても 歩いてもの作品情報・感想・評価

「歩いても 歩いても」に投稿された感想・評価

跡継ぎを失った老夫婦の元に次男が子連れの女性と一緒になって里帰りする夏のお話。
ほのぼのとしているがみんなが心に深い痛みを持って暮らしている。
隣の芝生は青く見えるっていうけど多かれ少なかれみな悩みながら年老いて死んでいくものなんですね。
さぁ、また明日から頑張ろ。
nolone

noloneの感想・評価

4.5
是枝さんのテーマの表現の仕方には本当に感服する。樹木希林の演技にも注目。
久々に是枝監督の作品
かなり楽しみにしていました。
案の定面白かったです。

まず最初に是枝作品を見るたびに必ず思うのですが
あれ、それ、これ、
あれしといて、あれなんですけど
などのこそあど言葉が非常に多いです。
身近な人同士の何気ない会話ということを強調するためなのでしょうか。あんまりこういうレビューを見たことがないのですが、誰か共感してもらえると嬉しいです。

話は飛んで

歩いても歩いても
海よりもまだ深く
万引き家族

古い順に、この3つが家族を描いた是枝作品の代表格だと勝手に思っていますが
これらを通して家族の日常に『映画らしい引っかかり』を付ける試行錯誤が見て取れる感じがしました。
歩いても歩いてもは、家族の日常感が特に強くいい意味で『普通』っぽい作品でした。

恐らく、万引き家族は引っかかりのウェイトを重くして『映画らしさ』を強くしたんだろうなと思います。

この作品でもちょっとしたワケアリ家族ですが、導入の時点でワケアリというだけで、その後物語に大きな影響は特にありません。
ワケアリ家族の普通の日常でした。物凄く普通っぽいです。

しかし、だからこそリアルな会話や登場人物の心境の変化の表現が物凄く繊細で堪らないです。小道具のゴチャ付き加減も相変わらず最高ですね。

全てにおいて等身大よりちょっと下くらいの感じ。
なんと言えばいいかも分からなくなってきました。

とにかく面白かったです。


最後に、歩道橋のシーンがすごく見たことある気がしたのですが、家の近所でした。
人間の汚い部分もちゃんと描かれていてリアルだった。
じわじわっ~と心に入りこむ、そんないい映画でした。
揚げたてのトウモロコシの天ぷらがジューっとおいしそうだった!
すきだなあ
とにかくなにもない映画
ほんとうにどこにでもあるような設定で、突飛なことはほとんどない
でもその自然さがとても自然で、人の日常がこれ以上ないほど押し寄せてきて、美しさみたいなものを感じる
みんな演技がはまってるし、せりふ回しも素晴らしい
実家のテレビで何回も観たことあるやつだった。大人になったなあと思った。
今更ながら…樹木希林さんは本当に素晴らしい女優さんだと再確認させられるそんな映画です。

希林さんとYOUの親子が醸し出す空気感が◎
「海よりまだ深く」と似ている作品。
三世代の日常的な日々が描かれているが、ほんの少し寂しさや悲しさを入れている。
恐らくそれが起承転結の激しくないストーリーを飽きずに観ていられる魔法なのだろう。

そして音楽は我々が毎年経験する
猛暑の夏
とは少し違った夏を感じさせてくれた。
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