何故だかは分からないまま、突然大人を襲い始めた子供たち。
ひと組の夫婦は、恐るべき子供達から逃れることができるのか?
本来は愛すべき存在であるはずの子供たちが恐怖の対象に変わるという事態を描いたカルトホラー。
冒頭、戦争などによって犠牲となるのは弱者、つまりは子供たちなのだと記録映像で見せられます。
そんな子供たちが、ある島で突如として大人たちを惨殺、排除し始めます。
島を訪れた夫婦は、子供が大人を殺している場面に遭遇、なんとか逃げようとするのですが、多勢に無勢、ついに夫は神をも恐れぬ禁断の行動にはしるのでした。
派手な描写はないし、淡々とした雰囲気なのですが、とにかく、ただただ子供が不気味。
永井豪の漫画「ススムちゃん大ショック」は、大人が子供を殺しまくるという真逆の設定でしたが、大人と子供を繋ぐ愛情という糸がぷつりと切れたことが原因だと説明付られていました。
この映画も、劇中で原因は言及されませんが、同じような理由だったのかもしれません。
冒頭の映像で示されるとおり、戦争や貧困では、いつだって子供は真っ先に犠牲になります。
戦争や過剰な貧困の無い現在の日本でさえ、最近は、親による虐待死や性犯罪者の犠牲となる痛ましい事件が毎日のようにおきているのが現実です。
このままでは、いつか本当に、本作が警鐘した事態が起きても不思議ではありません。
子供たちの方から大人を拒絶し始め、そしてエスカレートしていったら・・・?
いつ、愛情の糸は切れてしまうのでしょうか?
テレビ放送、レンタルビデオ、レンタルDVDにて
