ロック

おもひでぽろぽろのロックのレビュー・感想・評価

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)
3.5
「青虫はサナギにならなければ蝶にはなれない」
きっと何であれ過渡期には痛みや葛藤みたいなものが必要で、27才で社会人として慣れ、次のステップへ踏み出そうとする彼女のそういうやり場のない想いが、旅先で10才の自分と向き合うといった構成で、時におかしく時に切なく表現されていた。
ものすごい綺麗な音楽と美術もどこか切なさを含んでいて、彼女の想いと繋がってくる。
音楽、背景、演出、舞台のすべてが作品のテーマと結びつき、希有な程濃密なドラマを観た。
小さい頃に観た時は少し苦い気持ちしか残らなかったけど、今の自分は主人公と年齢や立場が近いこともあって、共感できるところが多かった。
彼女のラストの決断に少し背中を押された気がした。
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