トランスマスター

シンドバッド黄金の航海のトランスマスターのレビュー・感想・評価

シンドバッド黄金の航海(1973年製作の映画)
3.0
♯41 レイ・ハリーハウゼン三部作

また一作目『シンバッド七回目の航海』
(紛らわしいタイトル。)を見ずに、
三部作を二作目から見てしまう失敗を犯す。

中世の中東が舞台。主人公は、船長。
航海中頭上に飛行していたインプから、黄金の銘板を手に入れた冒険者一行は、マラビアという街に寄港し、同じ銘板を持つ黄金の画面をつけた宰相と会いこの銘板は、海図ということに気づく。その目的地には、魔法の泉がありその三大メリットにあやかる為、途中に立ち寄った商人の家にいたセクシーな女奴隷と、ドラ息子もパーティーに参加して、悪の妖術師の追跡を受けながら旅に出るファンタジー冒険絵巻です。

◆良い点/注目ポイント
・ストップモーションによるクリーチャーが素敵。

船の穂先のセイレーン像
隻眼のケンタウロス
カーリー像
グリフォン
の動きが、ぎこちないながらもCGよりもクラフトマンシップ溢れる映像が、胸熱です!
・ヒロインのベリーダンスで鍛えたウエスト、汗ばんだビーチバレーの選手のような上半身。まるでパチンコのアグネス・ラムです。眩しいばかりの健康美。
彼女が、『DQ IV』のマーニャ〔踊り子〕のモデルでないかと勝手に考えています。
・商人のドラ息子が、船員としてしっかり役割を果たしているところが、頼もしいです。
・キャストの話す英語が、アラビア語訛りなのも中東の雰囲気抜群です。rの発音がルになります。
・カーリー像を崇める原住民を追い払う為に、主人公が宰相の仮面の下の顔の火傷を見せて追い払うという奇策は、今考えるととんでもない表現です。
・常にド派手なBGMが、パーティー一行の心情や行動を音楽で表現していて、黒澤映画を見ているような高揚感を感じます。

◆改善点
・登場人物が、ヴィランも含めて皆人格者。

◆総括
・ゲームブックやテーブルトーク(コンピュータ)RPGに夢中になった事がある人には、映像を見るだけでもお腹いっぱいになります。

-2021年 41本目-