持続するカットの中に感情の動き、身体そのものがまるまると焼き付けられている
同様の『ラブホテル』よりも演出としての仰々しさが抑えられているため、よりソリッドに感じられるし、1939年というモンタージュの時代に堂々とやってのけたことに驚嘆する
一方で、ラストにかけての畳み掛けるようなカットワークからは、長回しとは対照的に、客観的な視点から見た物語の悲劇性があぶり出される
あまりカットやシーン単位で作品を見るのは好ましくないと思うのですが、屍と反応を捉えた短いカットがあまりにもショッキングで脳裏に焼き付いて離れない