薄

ブレックファスト・クラブの薄のレビュー・感想・評価

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)
5.0
「大人になったら心が死ぬの」本当にね。

ティーンの頃の苦しさやもどかしさが甦るようでポロポロ泣いてしまった。
あれくらいの年頃は、みんなそれぞれに、それぞれの理由で追いつめられ、苦しんでるんだよね。
現実はつらくて、でもそれを変える十分な力がない。そんな自分が嫌で嫌でしょうがない。
そんな彼らに「自分とは何者か?」という問いかけはたしかにバカげている。
「自分」は周りから見られるような姿の人間でしかないし、そうあることを強いられている。なりたくもない自分で、そうあるしかないのに、「自分とは何者か?」なんて残酷な問いだよね。

反発しあっていたみんなが、ときに庇い合いながら、しだいに心を通わせていくのが素敵だった。
やっぱり出会いが人を変えていくんだな。
薄