ひさかた

時計じかけのオレンジのひさかたのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
5.0
ハイハイハイ、ゼア!
今日もホラーショーな時間を過ごそう。
ドルーギーよ、今晩も心ゆくまで女を犯そう。グルーピーどもを殴ろう!
他人の痛み?何だそれ。知らないなぁ。俺のガリバーでは感じられないなら、無いも同然だ。
スルージーな夜が始まる。

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大好きな映画。というと何だか人格を疑われそうな気がするので言いづらいけども。

アレックスほど人間の欲に忠実な奴っているんだろうか。性欲の赴くまま女を犯し、ホームレスや老人といった弱い立場の者を全力で殴り、自身を裏切る仲間は痛めつけてリーダーであることを誇示する。もうここまでくると潔いいよね。いや、よくはないんですけど。

序盤で描かれるアレックスの行為って100人に聞けば満場一致で「惨い」と言うくらいクズ役満のはずなのに、ルドヴィコ療法によって立場がガラッと変わってしまったアレックスはちょっとだけ同情してしまう。観客の心をゆっさゆさと縦横無尽に弄り倒すのはさすがキューブリック。

画も斬新で話も類を見ない。
一年に一回はなぜか観ちゃう映画です。
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