Ryo

時計じかけのオレンジのRyoのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
5.0
どんな悪でも悪いやつでも人の心をコントロールする管理社会よりはマシ。

人間の根源にあるのは暴力である。

何回見てもこの迫力に圧倒されますこの作品。音楽・セリフ・声・映像はハイセンス。暴力、セックスをするときは必ず陽気な音楽が流れます。

この原作の作者の妻はアメリカ兵4人にレイプされ、悲しみと怒りからこの小説を書いたとのこと。
人間の攻撃的欲求と性欲を描き、善と悪というテーマがしっかりしてる映画でした。善と悪というのは人間が選べる選択肢であって善で悪を無理やり抑えつけるのは良くない。人間には選択の自由があります。選択するのが例え「悪」であっても、機械的な「善」よりは人間らしいと…。それから人間は政府の手のひらで転がされている。政府の良いままに世間に伝えられる。ラストがその事を表してると思います。
結局この世の中から暴力・強姦などの悪というのは人間の欲求であるためなくならないということ。
自らの為なら個人の意思操作やアレックスを犯罪者に戻すことすらやってのける大衆は政府の手のひらで転がされてるんだと痛感します。


タイトルの意味:色々あるけど一般的には洗脳されたアレックスの事
を指す。つまり、外見は正常・潔癖だが、中身は機械仕掛けの制御不能な状態になっていた・・・という事。


「レイプとウルトラ暴力とベートーベンがオレの生きがい」
『時計じかけのオレンジ』のポスターに書かれた映画史に残る名コピーだが、これは、ニーチェが『権力への意志』で「生の喜び」の三要素として挙げた「性欲・残酷・陶酔」と見事に一致している。異性を求めること、他者を屈服させること、味覚・視覚・聴覚などで悦びを得ること、この三要素こそが人間の原初的な欲求であるとニーチェは言うが、これを激しく求めることは他人の生の侵害につながる。だから人間の社会は争いが絶えない。

人は同種で殺しをし競争社会を作り上げたからここまで上り詰めた。だから殺しや暴力こそ人間の本性なんだというキラーエイブ理論に取り憑かれたキューブリックは今後も色々な映画を撮ります。

この映画の中心にあるのは自由意志についての問いに他ならない。善悪を自分で選ぶことができなければ人間性は失われてしまうのでは? タイトルが示すように時計じかけのオレンジになってしまうのでは?ーキューブリック


〜ラストの解釈〜
その方面とは?
反政府勢力によって自殺に追い込まれた事を告白し反政府勢力に世間の非難が集まるように協力しろ、と言っている訳です。


すっかり暴力を想起させる雨に唄えばはマルコムマクダウェルのアドリブ。ラスト完全に治った主人公、そしてすぐに雨に唄えばが流れる。レイプした時、お風呂に浸かったとき歌ってたようにこれからもアレックス(人間)はこれからも快楽を求め続けるのだ。


ナッドサット語(Nadsat)
アピ・ポリ・ロジー すまない、謝罪
超暴力(アルトラ) 暴行、リンチ
イン・アウト セックス
ウンチング 食べる
ウォーブル 音楽
エッギウェグ 卵
オムニ 賢い者
カッター銭 お金
ガティワッツ 腹
ガラジー その目
ガリバー痛 頭痛
グブリ話 ふざけ話し
クラスト 盗む、窃盗
クルービー 血
グルーピー 愚か者
サプライズ訪問 奇襲訪問
シニー 映画、映画館
シンセメスク 麻薬の種類
スームカ おいぼれ
スタージャ 刑務所
ステーキウィーク ステーキ
スパチカねんね 睡眠
スメック 笑い
スルーシュ 調べ
スルージー 楽しむ、満喫
タッシュトゥック ハンカチ
チャイ 紅茶
チェロベック 男
デボチカ(プティッツァ) 女の子、女
常識ドゥーグ 常識、モラル
ドゥービドゥーブ 分かった、了解した
ドルーグ(ドルーギー) 仲間、友達
トルチョーク(トルチョック) 殴る、押す
ドレンクロム 麻薬の種類
ナイフィー・モロコ ナイフ入りミルク
ナッドサット ティーンエイジャー
ノズ ナイフ
ビディー 見る
フィリー もてあそぶ
ブリツバ かみそり
プティッツァ 女
プレストゥプニク 犯罪人
ベロセット 麻薬の種類
ボッグ 神
ボニー 汚く臭い
ホラーショー 面白い、最高、すばらしい
ポリー 大金
ボルシー でかい、凄い、えらい
ボルシャイ でかい、大きい
マスキー 仮面マスク
マルチック(チェロベック) 男の子、男
マレンキー 小さい
ミリセント 警察
ミルク・プラス ミルク割り
モロコ 牛乳
ヤーブル 睾丸
ヤーブロッコ 睾丸野郎
ヤジック 舌
ヤボーディ ユダヤ人
ライティ・ライト(ライト・ライト・ライト) OK
ラズードックス 精神統一
リドロック まばたき封じの機械、装置、道具
ルッカー 腕
ルッカフル涙 一握り、すずめの涙