アタラクシアの猫

マイ・フェア・レディのアタラクシアの猫のレビュー・感想・評価

マイ・フェア・レディ(1964年製作の映画)
4.0
馬子にも衣装💡コメディ・ミュージカルの名作古典。田舎娘の付け焼き刃、猿マネ作法で王子メロメロ系😄
※長尺なので珍しくインターミッション(途中休憩)が入ります。

田舎っぺの花売り娘イライザが出会ったのは、ドSな言語学者ヘンリー・ヒギンズ教授。ヒギンズ先生の気まぐれと苛烈な特訓で、田舎娘イライザは……イモ虫が蝶になるように💡淑女(フェアレディ)に生まれ変わるぞ😆✨

【イギリスの階級制度の考察】
先日、ロンドン大学の元・評議員の方と懇談した折りに、イギリスには日本人には窺(ウカガ)い知れない階級制度があると伺いました。
①上流階級(アッパークラス)
②中流階級(ミドルクラス)
③労働者階級(ワーキングクラス)
階級が違えば生活も言葉も、住む世界自体が違います。
特に言葉は、上流階級の使うクイーンズと、労働者階級の使うコックニーとは大違い!コックニーは訛りも有れば下品なスラングを常套する。
東京で例えると成城マダムと錦糸町の肉労オヤジと、言葉使いが全く違う感じですね。
(日本は差別意識は少ないですが富裕層、中間層、貧困層の差はあります)
※アメリカ人のアメリカ語は、イギリスでは言葉的に中流階級以下だそうです。

ちなみに「シャーロック・ホームズ」は、いつも助手のワトソン君に(偉そうだなー)と思ってましたが、ホームズは中流階級の中でも『上位中流階級』ワトソンは、それ以下(中位か下位の)中流階級だったのでしょう。
明らかに階級には序列が存在します。

数年前、話題沸騰だったイギリスのスパイ映画「キングスマン」は、完璧な上流階級(アッパークラス)で『セヴィルロー通り』の出自。
(※セヴィルローは背広の語源、と言う説もありますね)
キングスマンが、ダウンタウンの労働者階級のガキ共を“屁”とも思わないのは武闘の実力以前に階級的な差別意識です。
イギリス魔法映画「ハリーポッター」は、逆パターンで…人間界では虐げられていても、魔法界では上流階級!
階級意識の権化ドラコは、ハーマイオニーを『汚れた血』と敵視しますが…ホグワーツ魔法学校自体が基本、上流階級の為の学校です。
いずれの階級にせよ…
一応は、それぞれの立場で!
イギリス国家に寄与しているのですね(´▽`)ノ

▼本作を日本語吹き替えにするならば、イライザを何弁にするのか……。ネイティブな津軽弁や沖縄弁は、日本の言語からかけ離れ過ぎているしアイヌ語は論外です😅……よって茨城弁か博多弁辺りが妥当でしょう😌

【聖ジョージとは】
昨日、ルーベンス展を鑑賞しました。その多くは聖書に登場する聖人を描いています。
その中の一点「聖ゲオルギオスの竜退治」は馬上で身体を屈めている為、身体の縮尺が変テコに見えます😅
本作でイライザの放蕩親爺が聖ジョージ(聖ゲオルギオス)教会について言及しています。
イギリスは16世紀にローマン・カトリックから独立して、イギリス国教会を樹立。聖ゲオルギオスはイギリスを守護する聖人。
イングランドの国旗、白地に赤い十字は「セント・ジョージ・クロス」と呼ばれていますね。

【ヘップバーンについて】
ローマの~、ティファニーで~、サブリナ、そして本作など、映画史に燦然と輝く大女優ヘップバーン✨
晩年はユニセフ親善大使として活躍していました。
あまり知られていませんが、幼少の頃ヘップバーンは戦時中のオランダに居住し、その近所には「アンネの日記」のアンネ・フランクが隠れ住んで居ました。アンネの日記を読んだヘップバーンは反戦の志を生涯貫いて、それが晩年のユニセフ親善大使の仕事に繋がります。

本作で田舎っぺから淑女に生まれかわるシンデレラ・ストーリーと、ヒギンズ教授に抱く淡い恋心。
それを演じるヘップバーンの胸中には平和を希求する心が溢れていたのですね😌✨