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ベティ・ブルー/インテグラル 完全版のRのレビュー・感想・評価

4.0
これぞ愛の地獄ですねー。性描写が激しいと聞いてたんやけど、冒頭だけじゃね? しかも普通にホットなセックスってだけやし、皆さんこんくらいは夜な夜なやってるでしょ。なので、それを期待して見るとふつー。たしかに官能がリアルなのでたまってる人が見るとムラムラくるかも⁈ 男女ともに裸のシーンが多いから全体的に激しく見えるのかな? 個人的に裸の生活も見慣れてるのでそれも普通に見えました。ただジャンユーグアングラードがしばしばちんこブラブラさせてるのはわろたけど。あ、チンコ、あ、チンコ、またまたチンコ、あれまたチンコ、て感じです。ソーセージぶらぶらまでやってたね笑 ベティという一瞥しただけでメンヘラと見てとれる女に激しく恋に落ちる情けない男ゾルグのぶざまさを延々と3時間も描いた作品。ゾルグは作家を夢見て文章を書きためてて、それを見つけたベティが、ゾルグ、すごい! 才能ヤバい!と興奮。ゾルグのために下手くそなタイピングを頑張って出版社に送りまくるんやけど、その間ゾルグが雑用みたいな仕事してボスにガミガミ怒られてる情けない様子を見てヒステリーを起こしたり、2人でレストランでバイトしてるとき愛想の悪い客にブチ切れたり、とにかくベティは自分の感情をコントロールできない。思い通りにいかないとブチギレるという最悪な女なのだが、この娘しか俺みたいなどうしようもないやつを盲目的に愛してくれる人はいないと思ったのか、ゾルグはどんどんベティに深く深く惚れ込んでいく、てか、ちょっと顔の造形がキレイなだけのヘナチョコ男ゾルグが、自我の塊ベティに依存していってるだけとしか言いようがないねんけど。弱いもの同士が恋愛するとヤバいことになっちゃうという代表例と言えます。最終めちゃめちゃヘヴィなことになっていくんやけど、全体的にはドライなユーモアが散りばめられてて、演出もサラッとしてる上、特に誰にも感情移入できないため、良くも悪くもまぁ大変だね、くらいしか思わない。ただ恋人同士の有り様をじっくり描いているので、あるあるなシーンも頻出。車運転中のクロッチグラブやベッドにおける息子さんへの接吻など、ふーん、てなりましたわ。ちなみに、その他のキャラとして、ベティとゾルグに深く関わるカップルが2組出てきて、1組目は結構うまくいってて、やっぱイタリアーノなハイテンションはアモーレに向いてるんやろーなと思った。ただあのテンションどこまで続くのだろうとは思うけど。2組目はスゴイですね、マジ爆笑、日本でも夫婦ならば永遠のテーマでありましょう。みんな彼らみたいにあからさまに悶絶したり、ベラベラ口には出さないやろけど。だから日本ではみんなこそこそ不倫に走るんでしょーねー。てわけで、恋愛のほんのひと時のロマンチシズムと、それを超えたあとのゲロエグさを延々と活写した、とてもオモシロイ作品だと思います。が、もうちょっと短くてもいいんじゃないかなー。2時間バージョンもあるようだが、一体どの1時間分を削ってるんだか気になる。ユーモラスなシーン全部削ってたりしたらホントただの恋愛トラウマ映画になるよ。アングラードの女装シーンとかは削られてないやんな? あれはおかしすぎて笑ったわー! 騙された警備員がかわいかった。気になるのでそっちのバージョンもそのうち見てみよーっと。
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