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市民ケーンのliamのレビュー・感想・評価

市民ケーン(1941年製作の映画)
3.7

監督、出演は「偉大なるアンバーソン家の人々」のオーソン・ウェルズ。他に出演は「リディアと四人の恋人」のジョゼフ・コットン、「弁護士ペリー・メイスン」のレイ・コリンズ、「ビッグ・ストリート/愛しき女への挽歌」のアグネス・ムーアヘッドなど。

新聞王ケーンが、“バラのつぼみ”という謎の言葉を残して死んだ。新聞記者のトンプソンは、その言葉の意味を求めて、生前のケーンを知る人物にあたる。

ケーンの謎を解くために、生前の彼の姿を追っていくストーリー。
権力や金を得たからと言って幸せになれないというメッセージの作品。
途中妻とケーンが食事をとるシーンがあるが、食事が豪華になるにつれて2人の関係が覚め切っていくのは印象的。

ケーンは最後、バラのつぼみという言葉を残して亡くなる。ケーンの周りにはある程度理解者はいたものの、誰一人としてその真意に気付かないのは、彼の虚しさを表している。
ストーリーの展開はかなり早いので、テンポ良く観ていられる。

後の映画たちに影響を与えた技術や、ストーリー構成も印象的。この映画があったからこそ、今の映画があると考えると、観ていて感慨深い。
特にパンチフォーカスの使用方法は、様々な映画に影響を与えた。

今の自分達からみたら対して革新的にも見えないし、よくある作品に見える。でも当時の状況を考えると物凄い映画だったんだろうなということは分かる。

なんで昔の映画にでてくる女性って癇癪もちみたいなキャラクターが多いんだろう。みんなそういう風に見られていた時代なのかな。

往年の名作映画。
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