本日10月20日はヌーヴェルヴァーグの父にしてフレンチ・ノワールの巨匠ジャン=ピエール・メルヴィル監督の生誕100周年！
密告した警察の"いぬ"は誰だ…？！
信頼と疑惑がもたらす男たちのドラマをメルヴィル監督がサスペンスタッチで描き上げた傑作フィルムノワール「LE DOULOS」
トレンチコートにソフト帽。
復讐と銃弾。
暗黒街を走り抜ける車。
犯罪の香りとムーディーな音楽。
裏切りと信頼の間に混在する義理と人情に彩られた男の美学。
そんなフィルムノワールの権化のような作品をメルヴィルの前作「モラン神父」に引き続きジャンポール・ベルモンドが主演。
彼のミステリアスな役どころが本作の要となり、こうしたキャラクターは以降ヴァンチュラやアラン・ドロンへと受け継がれてゆくことに。
「マンハッタンの二人の男」のような先の読めぬ展開をこの109分に収め、撮影監督アンリ・ドカがモノクロームの世界を情感たっぷりに映し出します。
以降多くの作品で魅せる快活で無鉄砲なベルモンドのイメージとは裏腹に、「モラン神父」や「雨のしのび逢い」にも通ずる初期のクールさがなんともセクシー。
復讐の応酬でクライマックスの心拍数はもう尋常ではございません！
来月はメルヴィル作品のBlu-ray化が6タイトルも展開されるということで、年末は金欠必至だ！
これもこれで男の美学！
