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シン・レッド・ラインのchaooonのレビュー・感想・評価

シン・レッド・ライン(1998年製作の映画)
3.6
太平洋戦争における激戦となり、この戦争の転換点とされるガダルカナル島の闘いを描くテレンス・マリック作品🪖

この監督作品は5本目の鑑賞👀✨
戦争映画だけど、やっぱりいつものテレンス・マリック😇
美しいロケーション、浮遊感、詩的で哲学的なモノローグ。
この監督もう全部こんな感じなんだろうな。

タイトルの『シン・レッド・ライン』(=細い赤線)は、クリミア戦争中の、1854年バラクラヴァの戦いとして知られる戦闘で、ロシア軍騎兵3,500人に対し、550人の歩兵で防衛陣を敷き、撃退したスコットランド歩兵部隊・第93歩兵連隊を指す代名詞。
転じて大群を迎え撃つ少数の勇敢な人々、少数精鋭、という英語慣用句として「シン・レッド・ライン」は使われる言葉らしい。
当時の歩兵の制服の色が赤で、わずかな兵士の列が作り出す戦線を赤く細い線という表現に。
今作では無茶な作戦に赴く、極限状態の戦士たちってことなのかな。

生死の狭間を生き抜くアメリカ陸軍「第25歩兵師団」の若き兵士たち。
出てくる兵士がショーン・ペンにエイドリアン・ブロディ、ウディ・ハレルソン、ジャレッド・レトと知ってる顔ばかり。
みんな大してセリフもないという贅沢使い😳
主役が誰ともつかない感じで、群像劇って感じ。
ジョン・トラボルタとジョージ・クルーニーに関しては本当に一瞬!
だけど名優揃いだけあって、そこは魅せるからすごい👏

戦場の凄惨なシーンもありつつ、やはりどこかアート的な戦争映画。
情景を描くよりも、兵士たちのの内面に向かっていく感じが新しい。
感じるのは戦争の恐怖や虚しさではなく、死地に向かう極限状態の中で神と自然とに相対する人間の姿って感じがした。
戦場よりも木々や自然の中シーンの印象が強い。不思議。
結果的に命の尊さや儚さ、集団の中での個の想いの無意味さや、大きな流れの中の人間1人のちっぽけさに至ってるからまた不思議。
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