「シン・レッド・ライン」=「細く 赤い 線」は、正気と狂気の間の線という意味がもともとのようだが、戦場における死と生の間に引かれている線と勝手に解釈していた。
いずれの意味でも、この線の右に立つか左に立つかということは、その人の世界そのものを決めること。
それなのに、戦場ではこれが本当に小さな、運としか思えないような「なにか」によって決められてしまう。
その「なにか」っていったなに?
宗教の生まれてくるその場所にスポットがあてられながら、何も語られない。
美しい音と映像が語られない宇宙を埋める。
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好みが完全に分かれそうであるが、私には至極の一作であった