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アイ,ロボットのmatchypotterのレビュー・感想・評価

アイ,ロボット(2004年製作の映画)
3.6
この頃のウィルスミス最強説。年齢的にも肉体的にも充実しまくってるって感じ。

この舞台が2035年のシカゴ。今から約15年後。比較的近い近未来。
にしては、結構近未来してる。かなり精度の高いロボットが日常的に人間と生活してるし、交通機関、インフラも結構ヒュンヒュンしててスタイリッシュ。

そんな中、過去のロボットと家族の出来事が原因でこのテクノロジーに疑問を抱き、コンバースを履いて、古いオーディオ使って音楽聴いてるウィルスミス。
彼の疑問、疑心暗鬼が的中し、まさかの絶対的安心の3原則に則るロボット技術を誇る世界で少しずつロボットが普及する中、人工知能が暴走し始めることをかぎつけ、周りが安心しきってるとこに彼だけが抵抗する•••コンバース履いて。

まさに科学技術の進歩への警笛映画。
そして、どんなに進歩しようとも、人の温もり、感情、勘など、人間にしかないインスピレーション、エモーショナルなとこを対比させてそっちも描く。

そういう意味ではウィルスミスは、やたらと動けるし、人間じみてるし、適当だし、適役。

なぜ一介のヒラのデカがAudiの未来のスポーツカーに乗れてるのかとか、ロボット嫌いの割にはそこそこテクノロジーを享受してるねとか、その車庫、車が釣られてるけど車の中は荷物がザーーってなってないかとか、そんな場所とスピードで手動運転とか平気?とかの細かい設定と描写に疑問を残しながら話が進むが、結末に向けて「あぁ、だからか」みたいな後になって理解できないこともない感じもあって、最後まで観て色々判明することもあって、見どころは多い。

あのロボットの造形も、人間に近いけど見た目や動きが生理的に何か受け付けにくい感じなのもあれはあれでこの世界観と話の筋としては納得。

でも、本当にロボットを世界に売りたいなら企業としてコンセプトとして販売戦略としてはたぶん無い、かな。何でそれが子供に人気で売れんねん的チャッキーの人形的な。

このロボット3原則がなかなか秀逸で、ロボットと言うより、この3原則とこの3原則の抜け穴みたいなところからのロボットと人間の尊厳みたいなとこまで考えようと思えば考えられるけど、ひとまずこの世界観とアナログ人間ウィルスミスのキャラクターとアクションだけでも十分楽しめる作品。
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