コマミー

シルクのコマミーのレビュー・感想・評価

シルク(2007年製作の映画)
4.0
[シルクのような…]

「レッド・バイオリン」のフランソワ・ジラール監督作。音楽や演劇を基調にした作品が多い中で、あえて静寂なラブストーリーを手がけた作品である。

当時、蚕自体が貴重だった時代。絹を作るための新鮮な蚕を手に入れるために、日本に向かう、元軍人の男。山奥の集落にたどり着き、蚕を買い付けるために村の首長の侍を訪ねるなか、男は、温泉に浸かるシルクのような肌を持つ、妖しくも美しい女に出会う…。

坂本龍一さんの音楽に乗せて、ゆっくりと旅をするように進んでゆく物語。シルクを探すなかで、男の人生を狂わすような美麗な女に出会う。そして、男は何度でも狂ったように日本に向かい、日本の闇にどっぷりと浸かっていく。

なかなか無いような気がするラブストーリーだった。こんなにも、汚れがなく、壮大で、美しい。
なかなか出会えない、こんな映画。自分も、この世界観にどっぷりと浸かってしまった。心が洗礼される作品でした。

男は、シルクを求めて日本に起つ。

そこで出会う一人の女…。

その女に出会った途端、時代はゆっくりと動く…。
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