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機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.8
大幅に作画をし直した劇場版ガンダム3作目。TVシリーズでは安彦がダウンした為に降板していた分を取り戻すかの様な神作画の数々。
実際に今の目で見ても新鮮なビジュアルも多い。この時代にこんな!というオーパーツ的な作画は、流石の安彦良和。

前作でジャブローを出て再び宇宙で始まる今作。
序盤はコンスコン強襲。リックドム12機をたった3分ですよ。このアムロの描写のクッソ格好良い事よ!急降下してムサイに迫る最初のカットで顔が見えないんだよね。あのワンカットのみでアムロが前作までと違い、ニュータイプとして覚醒していることを伝える。

そして今作により語られる“ニュータイプ論”。宇宙に進出した人類の開拓精神・宇宙にでることで進化した人類と、二重三重に意味を持たせるキーワードを用いることで、物語に解釈の多様性が産まれた。これこそがSFの醍醐味でしょう!

ギャンとマ・クベ、ビグロ、ザクレロ、ブラウ・ブロはすべてカット。
また前作に続いてのコアブースターに続き、ガンタンクを無くしガンキャノンを2機に変更。コレもナイス!

サイド6でのシャア・ララァとアムロの対峙。テキサスコロニーでの再開とララァの戦死。
ミライがカムランの再開し、ブライトの嫉妬をよそにスレッガーを良い仲に。
ビグザム起動とドズルの戦死とソロモン攻略。デギン公王・レビル将軍のソーラレイでの艦隊殲滅と、物語が終戦に向け大きく動く。
で、ア・バオア・クーでの総力戦。
物語の風呂敷を広げに広げ、最後にちゃんと畳んでいるのは本当に素晴らしい。

強いて言えばギャンは出て欲しかったな。あと、テキサスコロニーでのゲルググにTVからの旧カットが多く、ココだけ絵が古いのが気になるくらいか。

劇場版ガンダム3作品は、マジで音はそのままで良いから今の最高レベルの作画で作り直さねーかな?変な再録の特別編とか要らなかったわ。
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