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マリと子犬の物語のtoshiのレビュー・感想・評価

マリと子犬の物語(2007年製作の映画)
4.5
2004年の新潟県越中地震で災害にあった山古志村で実在した犬のマリと三匹の子犬のエピソードを元に映画化された作品です。

捨て犬だったマリは石川家の亮太、彩という兄妹に拾われ石川家の飼い犬となります。マリも家族となった石川家の可愛くて楽しそうな日々。でもある日M6.8のあの大地震が石川家も住む山古志村を襲います。あまりにもショックなシーンでそれまでの石川家ほのぼのシーンが一気に吹き飛んでしまい、とんでもない事が起きてしまったんだと実感します。
地震発生時自宅に居た彩、おじいちゃん、そして母マリとその子供3匹。マリたちは庭にいて助かりますが、彩とおじいちゃんは倒壊した家の下敷きになってしまいそんな中マリは必至になって彩達を助け様とします。
マリが取ったある行動で彩達は助かり自衛隊のヘリに救助されますが、マリと三匹の子犬は村に残されたままとなってしまい・・・。

マリたちが残された後の生活は、当然村には人がいないので脚色されているのですが、マリが兎に角立派なお母さんでその姿に思わず涙です。またマリ達を心配する彩があまりにも可愛そうでまたまた涙。そして彩の事を何時も想っているお兄ちゃん亮太の優しさにも涙。お兄ちゃんに負けない位優しい宇津井健さん演じるおじいちゃんにも涙。マリ達の事を決して忘れていなかった高嶋政伸さん演じる自衛隊員にも涙。もう涙涙。ずっと涙。
でも一番涙したのは松本明子さん演じる叔母の彩に対する言葉でした。
「マリはお母さんだからきっと大丈夫。お母さんは子供の為だったらなんだって出来るんだよ」マリを心配する彩に伝えた言葉でした。
お母さんの強さややさしさは人であれ犬であれ一緒なんだと思いました。

内容から泣ける事必至な作品なのですが、石川家、自衛隊の人達、山古志村の人達、そしてマリも。兎に角みんなが優しい作品でもありました。

【余談】
自衛隊員演じた高嶋政伸さんがマリに付いて走るシーンがあるのですが、高嶋さんのちょっとおかしいというか全く速く見えないあの走り方は素なんですね。
てっきり「もうしわけございません」と、ドジばかりして謝るホテルマン役の時の演技だとばかり思っていました。
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