イチロヲ

スウィッチブレイド・シスターズのイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
高校のズベ公グループを統率している少女が、ギャング間の抗争を誘発させてしまう。アメリカ版スケバンの奮闘劇を描いている、B級バイオレンス映画。監督はパム・グリア主演作品を手掛けている人物。

池玲子、杉本美樹、成瀬正孝(または荒木一郎)と置き換えられるキャラが登場するので、東映の女番長シリーズとの重複を楽しむことができる。実際の影響は分からないが、反体制やウーマンリブを基盤にして、同質の作品が偶発的に作られた可能性が高い。

スケバン役には、成人の女優が起用されているのだが、青臭い芝居と童顔の見た目により、本物のティーンのように見える。ちなみに主演女優のロビー・リーは、1974年度「ビッグ・バッド・ママ」においても似たような役柄を好演している。

終局では、ギャング団の他に、政治団体や一般市民を巻き込んでの市街戦が展開される。女優陣が多彩なファッションを披露しており、さらに舞台美術や小道具が凝っているため、映画的に見栄えが良い。ガールズ・ギャングものとして、最良の出来栄え。
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