濱口竜介監督、東京藝術大学大学院映像研究科の修了制作。
果歩(河井青葉)との結婚を決めた智也(岡本竜汰)。
貴子(占部房子)と微妙な関係の健一郎(岡部尚)、近々父親になる毅(渋川清彦)。
アラサーの大学時代の同級生男女5人の感情の交錯・衝突・混乱…
穏やかに見える教師の果歩がクラスで「暴力」について生徒に熱く語り出すシーンの緊張感。
男たちのハブ的存在の貴子の家で、智也が言い出し毅と貴子と3人で始める「本音しか言わないゲーム」。
など、さすがの展開力。
智也が果歩の母から言われる言葉(笑)。
果歩が語る“奇跡”の話。
実は毅が智也より危険な男だった?
などの可笑しみも。
彼らの揺れ動く感情に即したG・ガーシュウィンの「三つの前奏曲 第二番」の選曲も秀逸。
タイトル『PASSION』は、自分の内側から行動するものを仮に“Action”とし、外側からの力で何かをしてしまうことを“Passion”というイメージで捉えたそう。(インタビュー記事より)