ただでさえミュージシャンの伝記物が好きな私。
しかも我が北海道”松山千春”のデビューを描いた、恩師、竹田健二との師弟を超えた物語と聞いたら今作を観ない訳にはいきません。
昭和50年代の町並みはなんだか懐かしい。
私の故郷は富良野ですが、似ているんだな足寄の風景も・・・
言葉は悪いが人情味のある千春、ぶっきらぼうな父さん(泉谷しげる)、そしてあの握り飯もなんだか温かい。
勿論、本作には数多くの千春の歌が挿入されています。
鑑賞のお供に、アルバム『旅立ち~足寄より~』は必須アイテム。
千春を演じた大東俊介の熱演はお見事でした。
歯に衣着せぬ語り口が今の松山千春にそっくり。
きっとデビュー当時の振る舞いがこうだったのであろうと思わせてしまう。
ライブシーンは吹き替えになるのですが、吹き替えは松山千春が歌う当時の声。
それに重ねる北海道の自然、足寄の町並み。
父を、仲間を、地元を大切にするその気持ちも曲から伝わりました。
そう。「大空と大地の中で」から・・・
本当に彼の歌には”生命力”がこもっていた。
終盤にかけて、どっと感動が押し寄せます。
この作品、松山千春ファンの方には勿論ですが、
これから何かを始める、新しいスタートを迎えるって方にも是非観て欲しいです。
北海道では彼のコンサートチケットの倍率は非常に高い、まさにプラチナチケット。
そうそう。今でもコンサートには一輪の薔薇を飾るそうです。
今は自粛境遇ですが、「落ち着いたら何したいリスト」に彼のコンサートの参加を加えようと思います。