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はつ恋のseapony3000のレビュー・感想・評価

はつ恋(1975年製作の映画)
5.0
ニュアンスの鬼こと小谷承靖監督。鎌倉の屋敷の隣には夢のような洋館(「狂った果実」と同じとこ?)妥協が1ミリも入り込まない、スタイリスト・美術の腕が光りまくるインテリアに衣装。親父は判事の二谷英明(当時45歳…!)浜辺のタンゴ、仁科さんの取り巻きメンズも次の夏にはもういない。カタツムリに巣をつくる蜘蛛、雄を喰う牝かまきりに鴉の群集。乗馬中息子を待たせてなにやってんだ二谷英明。鞭を振るう二谷英明の人格が不透明でやたら怖い。ホワイトラブならぬ、白く濁った冬の終わりに残雪の積もる東屋、浜辺での無数の貝の亡骸に朽ちた俺のボート、沖には無数の白いボート。全員が赤い血を流す。どんだけ小谷…。撮影は中井朝一。

仁科さんのファッションも素敵なんだけど、母役の根岸明美のファッションも最高に可愛い。子宮のスクリーンの場面も過剰でいいなー。
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