僕はジャックの邪な心です

ゴジラVSビオランテの僕はジャックの邪な心ですのレビュー・感想・評価

ゴジラVSビオランテ(1989年製作の映画)
5.0
ゴジラが何故日本に来るのか?それは人間が悪い事をした時にしか来ない簡単な答えを1つに纏め、メッセージ性も、子供のロマンも何もかも詰まった作品に仕上がっています。
ゴジラの細胞が軍事利用されビオランテという植物怪獣が生み出され、ゴジラの破壊的な意思、人間である英理子さんの意思、大自然の意思を取り込み、破壊神もとい守護神/ゴジラと衝突する。
ビオランテの中にある英里加さんの人間への愛は段々薄れて行き純粋な破壊神に変貌しつつある所は初代ゴジラを思わされました、ゴジラと対になる存在としてはスペース・ゴジラとは比べ物にならない程の哀愁を感じる悪役としての哀しさが感じられる姿に感慨深くなりました、人工遺伝子組み換えなど人為的に生み出された動物へのエゴ、日本の生態系を狂わせる外来種輸入問題、深く掘り下げすぎかもしれませんが、VSシリーズでは1番の最高傑作だと自負しています、2番手にはヘドラがあります、変わらない世の中に呆れそれを黙って見守る守護神となったゴジラが人間の愚かさの具現化に八つ裂きにされ傷だらけにされるのはいつ見ても友人が痛めつけられる様を見るのに等しいくらい心が痛くなります、人間描写もぞんざいに扱われず人間としての魂の闘いを熱く訴えかけて来ます、陸上自衛隊員/権藤一佐という1人の人間とゴジラの闘い、この自衛隊員VSゴジラの構図も涙無くして観られないですね「薬は注射より飲むのに限るぜ、ゴジラさんよ!」
権藤一佐の妹さんがスペース・ゴジラというゴジラと再び対になる物語に登場するのも頷けます。
セリフも耳に残る名言の数々「ゴジラでもビオランテでもない、本当の怪獣はそれを作った人間です。」これを言い放った白神博士は報いの様に凶弾に倒れますが、ゴジラ細胞を奪う為暗躍する悪の手先SSS9が追いかけて来た桐島を撃とうとした時、泥で滑り銃弾を外す所は今までの悪行への大自然の怒りを個人的にですが感じました。
ゴジラVSビオランテ、本当に素晴らしい特撮作品と巡り会えた事に感謝です。