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座頭市物語のkのレビュー・感想・評価

座頭市物語(1962年製作の映画)
3.6
勝新さんの代表作、座頭市の第1作。当然ながら初期はモノクロ映画。ですが、殺陣は完璧なほど座頭市として形になっている印象です。よくも目を開けずに鞘に刀をしまえるなーと感心してしまいます。

現在では差別表現になる「めくら」。随所に使われてましたね。でも、差別的な感じはしませんけどね。市もめくらと呼ばれるだけなら何とも思わないようでしたが、これが「めくらのくせに」とか「所詮めくらは」と見下してしまうとアウト。何事も言葉は選びようです。同じ差別表現だと「びっこ」なんかは、私もよく親父に「びっこ引いてどうした?」なんて言われてましたから、差別なんだーと若干違和感さえあります。

今作は、市の殺陣というよりかは、第1作に相応しく、市の人柄の描写が多かったですね。盲目のやくざなのに、物腰は柔らかく進んで人助けをするいい人。その上、剣の腕は立つってんだから、勧善懲悪ものなら愛されて当然のキャラクターですよね。個人的にも人懐っこくて好きです。
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