三四郎

雨の三四郎のレビュー・感想・評価

(1932年製作の映画)
3.0
名作と言われているが、それほどでもない。平凡な作品といったところだ。
人間の理性と欲望を描いている。
淀川長治さんの解説の方が名作だ。彼の解説は想像力と創造力によって本来の作品とは異なったものになっていることが多いが、その解説をそのまま映画化した方がもとの作品より綺麗な格調高い作品ができるように思う。

クロフォードがまさかの日本語を話す…
「シカタガナイ」「サヨナラ」字幕がなけりゃ、なんて言ったのかピンとこないけど笑
説教臭くて聖人ぶって嫌らしい牧師とその妻。だからキリスト教イヤなんだよな。自分が正しいと思い込み、人にもそれを強要してくる、いらぬお節介。
あんな嫌らしい牧師のもとでよく改心できたな。私には何故改心できるのか疑問だった。改心したフリをしているのかとも思った。そうでなかったことは「男なんて所詮みんな豚よ!」と言い放つクロフォードの言葉によって納得したが。信じていた牧師に裏切られ、激しく雨降る宵に襲われるクロフォード。牧師は自分の犯した罪により喉を切り自殺。
キリスト教への冒涜作品。痛烈な皮肉と批判だ。
三四郎

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