wiggling

牛乳王子のwigglingのレビュー・感想・評価

牛乳王子(2008年製作の映画)
-
オール内藤瑛亮ナイトにて。
念願の作品をやっと観れた。映画美学校の初等科の卒業制作で、内藤監督の原点ともいえる作品。学生残酷映画祭の初代グランプリ作品でもある。

孤独な魂が「牛乳王子」として再生し、生前の彼を見下していた女学生たちに復讐するという暗黒青春物語。その名の由来は、口に含んだ牛乳をぶっかけ、非道の限りをつくすことから。
スプラッター的展開の中にミュージカル要素があったりと、インディー作品の自由さに満ちている。リア充爆発しろ!感が炸裂する荒々しさも好ましい。

もちろん暴力要素も盛りだくさんで、牛乳の白と血の赤がマーブル状に混ざりあう様が美しい。園子温『自転車吐息』で、モノクロなのに牛乳と血が混じりあう様に魅せられたのを思い出した。
そういえば、『孤高の遠吠』でクリームシチューに血がタラーっていう凄いシーンもあったな。

そういうインパクトの強いイメージに喚起され映画を作る監督なんですよね。
ベートーベンをバックトラックに化け物とチャンバラするイメージを長年温めてて、それが『ドロメ』になったって言ってたし。他の作品も然り。

今回の特集で上映された他の短編は、『消えて下さい』『教育刑事』『バケモノ家族トマト篇』『ナイスミルク』『廃棄少女』と、たいへんに貴重なラインナップ。
牛乳王子役の加藤真が常連だったらしく、彼のキャラクターの特異さと、発想の自由さ、しつこい非道行為が内藤監督の真髄であることを確認した。