みゆきち

スタンド・バイ・ミーのみゆきちのレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
4.2
子供の頃から何度も見た作品。
しかし、なぜか記憶は4人の少年たちの冒険物語っていうおおざっぱストーリーしか残ってない。あと、ヒルに血を吸われるシーンとリヴァー・フェニックス演じるクリスのその後が語られるときに喧嘩の仲裁して死んでしまったという部分だけ。
ということで、子供と一緒に字幕にて鑑賞。丁度子供も来年中学生だし、同い年の少年たちの冒険にガッツリ魅入ってました。

少年たちは、不良の兄たちが話していた行方不明の少年の死体がある場所へ、第一発見者となって有名になるため死体を探しに行く。…そうか、そうだったわ。私のなかで、死体のシーンの記憶もなくて何をしに冒険に出たのかさっぱりわかってなかったが、冒頭部分からすごい話だ!と言ってたわ…。私のポンコツの記憶はいったいなにを記憶してたのか…リヴァー・フェニックス良きってとこしか観てなかったなきっと…。

そして不良たち(キーファー・サザーランド他)はなかなかいたずらっ子というより犯罪者的な集団で、不良という言葉で片付けて良いのか?と思うほどだった。そして皆口軽い~(笑)

少年たち一人一人の事情や性格的なものもあんまり覚えてなくて、今回でテディがなぜかずっと戦争兵士っぽいこと言ってたのってお父さんの事があるからかとか(お父さんは彼にとって英雄)、ゴーディの兄がなくなってしまったことなんかが理解できた。記憶がなかったんよね。なぜかミルク代を盗んだ先生の話しは記憶してた。子供心に先生許せんかったんだろな私。

そして死体を見つけたシーン、全く記憶がない。え、死体あったのか!と。この死体の所有権で争うシーンは全く記憶なかったわ。そして当初とは違う選択で死体の報告をした方法も良かった。

皆性格や頭の良さ関係なく仲良くて。同じタイプの集団でもなくて、死体探しというちょっと悪いことしてる・してみたいというこの年齢特有の感じや、帰ってきたときのやり遂げた感、そして少し成長した彼らがとても良くてなんか涙でそうだった。羨ましい。

ゴーディの兄がとても良いお兄ちゃんで。親が自慢の兄でいっぱいになってる事を理解してて唯一弟を思いやってくれる。なんて素敵な兄。そして自分はあの家に居場所がない、自分が死ねば良かったとクリスに打ち明けるシーンは本当に辛かった。あの帽子取られたシーンは許せんってなったよね。そして小説を書くことをすすめられネタがなくなったらこの冒険をかけと言われるシーン、ネタがなくてもかくよ!と。そしてこの物語を書いてるの大人のゴーディやんって思ったら、もうこの冒険は一生の宝物なんだなと、鳥肌立ったわ~。ほんと最高だった。

子供の頃や学生時に何度も見たはずだけど、大人になって見た今回は子供の時とは違った視点で全体像を観ることが出来た。子供の時なんてたぶんリヴァー・フェニックスカッコいい!ぐらいしか観てなかった。親になった今、我が子にもちょっとぐらいはこんな冒険してほしい(死体探しはしなくていいけど)と思ってしまった。こういう思い出っていつまでもずっと心に残るよね。
子供と関わる仕事してたので、子供たちの夏休みのいろんな体験ってすごく大きくて、久々に休み明けに会うとなんかグッと成長したなと感じることが多かったのを思い出した。毎日会ってても、ふとした瞬間に、おっ?と思うこと多かったなあ。私も戻れるならあの頃にもっかいもどっていろんな体験したいなあ。

そしてこの作品、主人公は4人の少年だけどそのなかでもゴーディ視点で語られるけどもリヴァー・フェニックス演じるクリスが全部かっさらっていった気がします。何回観てもリヴァー・フェニックスは良かった。
音楽もストーリーも本当に最高な作品でした。
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