身近に起こりうる悲劇、救われない話、目が離せない。
テーマが「ひき逃げ」という、いつ起きてもおかしくない身近な話なのでどっぷり感情移入してしまい、最後まで目が離せなかった。
息子を事故で失った大学教授イーサンは犯人がつかまらないことに業を煮やし、自ら弁護士を雇い調査することに。
ひき逃げ事故という身近なネタなうえに、こういうなんとも皮肉な展開を…。観ていてつらすぎる。
イーサンはどうするか。ドワイトは自責の念に駆られ相当悩みながらも一歩踏み出せない。いつまでつづくこの状態。
加害者側の心理も被害者側の心理も、俳優が上手いからなのか、ものすごく察することができる。感情移入してちょっと心が痛むくらいに。
そして、被害者の母が後悔して泣き崩れるシーンなんかはもうツラくてたまらなかった。あの一言を言わなければ息子は生きてたかもしれないと思うと。
そしてラスト、どんな思いで観てたんだろう。
救いのない結末で、観終わってどんより。
結果、映画としてどうこうより、身近に起こりうる悲劇に心が痛んだ。