このレビューはネタバレを含みます
ウスバルは肉迫する自身の死を悟る。モルヒネで朦朧とした意識の中、抱き続けた罪悪感と自己嫌悪がイヘの幻覚と、中国人労働者たちのように天井に張り付く死後の自分の幻覚を見させる。
娘との最後の会話では…
舞台はバルセロナ。
遠くにサグラダファミリアが見える下町で生きる末期癌の中年男ウスバル。
残りの日々を真摯に生きようと苦しみもがく姿をカメラは淡々と追う。
冒頭で、
ウスバルと若い男が雪のなかで…
幼い頃に母親を無くし、父親には会った事も無く写真で見ただけ。そんな自分の残された僅かな時間に自身の存在意義をどう残すか? では無くて 我が子達に何を残すか? 子ども達ににとってそれが父親の思い出に…
>>続きを読む冒頭の静かで優しいシークエンスが最後には全く違う印象になる。
厳しくて苦しい中に優しさと慈悲が溢れる。
一部、分かりにくい部分もあったものの、セリフで説明することなく主人公の置かれてる環境とか苦…
社会の底辺を生きる人達の閉塞感は、観ていて辛くなる。改めて自分が社会のレールから外れていないであろうことに安堵する。
差別、貧困、病気、犯罪。持たざる者の苦悩、負のスパイラル。
抜け出せたと思ったら…
移民の裏社会に生きる男が、病で自らの余命が幾許もないと知る。幼い子供達に少しでも良い環境を遺そうと奔走するが、運命は残酷な方へ方へと彼を追い込む。その間にも刻々と時は迫り…。
BIUTIFUL、と…
ハビエル・バルデムが「ノーカントリー」とは打って変わって、繊細な演技を披露、その味わいの堪能度は100%確実なカンヌ男優賞作。これまでの通り因果応報的なテーマがありつつも、生死にフィチャーしたイニャ…
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