新年度にして、公開初日の初回を観てきました。
仮面ライダー1号から、平成ライダーまでが一堂に会するのは、今作で二度目。
しかし、今回の違う所と言えば
仮面ライダー生誕40周年記念作品であり
更に、東映設立60周年記念作品でもある
なんともメモリアルな一本だという事。
なので、映像面からして、いつもより気合い入り気味の今作。
そんな、記念すべき作品に選ばれたテーマは、ずばり
仮面ライダー絶体絶命
でした。(と、子供達の活躍)
仮面ライダーオーズとNEW電王が、敵を追って40年前の1971年へと赴き、そこで犯したある“失敗"が原因で、歴史の改変が行われ、再び戻ってきた2011年は、仮面ライダーが負け、ショッカーが支配する世界になっていたという設定。
歴史が変わった世界では
仮面ライダー1号2号がショッカーグリードに敗北して
それ以降の仮面ライダーは誕生しておらず
存在しているのは
洗脳され、ショッカーの幹部になった1号2号と
時間を行き来出来る電王
そして電王と行動を共にしていたオーズの
計4人のみ。
しかも、その後の電王による歴史の修正も失敗。
ショッカーに支配された世界に残ったオーズも、必死の抵抗を見せるが、それでもなお減る事のないショッカー軍団の有象無象に、遂に敗北を喫し、正に絶体絶命。
ここまでの展開は、正義の味方の絶望的な状況が、よく描かれていて、中々良かった。
でも、絶望がピークに達した時、ある不安が頭を過る。
「こんな悲惨な状況から、どうやって逆転するの?…まさか…。」
そして、そのまさかは、最悪の形で現実のものになってしまいました。
突如として、続々と登場するV3以降の仮面ライダー達。
次々と、悪を圧倒していく正義の味方。
しかし、存在しなかった筈の彼らの、その登場理由が
「仮面ライダーを思う気持ちがある限り、仮面ライダーは永久に不滅だ!!」
てな感じの、ごり押しすぎる精神論であちゃ~…。
そこからは「後半は脚本家が違うのかな?」ってくらい、ダメダメでゴリゴリな力業一辺倒で、更にあちゃ~…。
あれだけ居た敵の幹部も、ラスボスのご乱心に巻き込まれて一網打尽って、ありっすか!?
せめてそこは、ライダーにヤられとこうよ…。
てな具合で、前半が良かっただけに、その落差にガッカリでした。
全ては、無理にライダーを総出演させた事による悪循環から始まり、回収しきれる筈もない大風呂敷を、お祭り作品という大義名分のもと、ハチャメチャな展開でお茶を濁した結果に他なりません。
やっぱり、オールライダーって無茶な企画なんだなと、二度目にして実感してしまいました。
今の子供には、敵とかヒーローを、ただいっぱい出しただけの作品じゃ、最早通用しなくなりつつある現実を、しっかりとわきまえて欲しいものです。
上映終了後、後ろの座席のお子ちゃまが
「めっちゃ長かった!めっちゃ長かった!」
って、二回も言っちゃうほど退屈してましたよ。
でも僕は、そんな仮面ライダーを、何故か嫌いにはなれない。
50周年記念作品は、内容も伴った物を期待してますよ!笑