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エレファント・マンのnaoズfirmのレビュー・感想・評価

エレファント・マン(1980年製作の映画)
3.7

アイデンティティ🎬

ストーリーは19世紀末のロンドンを舞台に普通の人とは異なる奇形した外見を持つ主人公の人生を描いた作品でした。作品は見せ物にされ心を閉ざした主人公の過酷な人生を軸に人間の善意と悪意を描いた作品でした。今作で描かれていたのはこの世で絶対になくなることのない"差別と偏見"でした。誰の心にも善と悪は混在し、環境・教育・人生経験など様々な要因を通じ、人の判断基準や価値観が作られます。特に文化や言語が異なる人同士では潜在的な要因により自分では当たり前に使っている言葉や行動が相手からすると差別や侮辱的な意味となる事が多々あります。未然に防ぐには相手の事を知る以外の手段はありません。何事も直ぐに知る事ができる今の時代では無知という事は罪であり、学ぶ意欲を持ち続けなければならないと思いました。また今作で印象的だったのが主人公を演じたジョン・ハートの演技です。心を閉ざした中にも優しさを持つ純朴な演技が素晴らしかったです。
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