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エレファント・マンのmahのレビュー・感想・評価

エレファント・マン(1980年製作の映画)
4.7
自分はどれほど恵まれているのだろうか?この作品を観ながらずっと考えていた。
容姿の面で学業の面で運動の面で、私にはもちろんながら苦手や人よりも劣っている点は数多くある。それでも普通の生活が送れて人並みに幸せを感じさせてもらうことも沢山ある。
エレファントマンとのタイトルの通り主人公のジョンは稀有な容姿や身体により迫害を受け見世物にされ、沢山の障害や壁に人生を阻まれていく。
私達が当たり前と思うような事さえ彼には遥か彼方にある手の届かない幸せなのだ。

彼は「僕は象じゃなく人間だ」と叫んだ。それでも人々は耳も貸さず彼を排除した。
私がこの場面に出くわしたならば彼を救う為に行動できたのだろうか?
情けないかもしれないけれど、私も理解できないものや自分と明らかに違うものを見たとき恐ろしいと恐怖してしまう。人々と同じように彼を排除したかもしれない。
今この記録を書いている時は助けたいと思っていても実際に出くわせば私も恐ろしいと罵るかもしれない。

私達のすぐそばにも人と違う事で苦しんでいる人は沢山いると思う。そんな人を目の前に私は何ができるのかと考えさせられた。
偉そうにこんな事を書いているが、自分の行動が言動が自分以外の人に与える影響は軽ものではないことに気づかせてもらったこの作品に感謝し、そして自分を支えてくれる本当に沢山の幸せに感謝しながら今後の自分に責任を持たなければと思った。
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