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サマーストーリーのnoteのネタバレレビュー・内容・結末

サマーストーリー(1988年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

田舎にやってきた青年弁護士が、村の娘と恋に落ちる。
青年は真摯な気持ちであったが、身分違いの恋だと、周囲の反対に合い、娘を村に残して都会の生活に戻る。
やがて長い年月が経ち、その村を妻と偶然訪れた時、かつての青年は衝撃の事実を知る…。

あの夏の恋で娘は青年の子を身篭り、男の子を産んですぐに亡くなっていた…。
村の者から語られる淡い思い出の残酷な結末。そしてその傍らには自分が実の父と知らずに佇む少年。
罪の意識に震えるかつての青年。
妻に過去と事実を言えるはずもなく、打ちひしがれたまま、男はその地を去って行く…。
一生、罪の意識を引きずって生きていかなくてはならない後悔に胸が苦しくなる。
女性が見れば、身分違いの恋に女を捨てた非道い男の話かもしれない。
しかし劇中、青年を探しに、娘が田舎を出て二人がほんの一瞬のタイミングですれ違う「運命の悪戯」が描かれる。
結局は何も知らずに別の道を歩むことになってしまった。
青年にとっては通過儀礼だった恋。
その結果に私は青年を責める気にはなれない。
これほど切なさが胸に襲ってくる映画もそうそう無い。
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