ぶみ

バンク・ジョブのぶみのレビュー・感想・評価

バンク・ジョブ(2008年製作の映画)
3.5
奪ったブツは、キャッシュとダイヤと王室スキャンダル。

1971年にロンドンで実際に起きた「ベイカーストリート強盗事件」を、ロジャー・ドナルドソン監督、ジェイソン・ステイサム主演により映像化したイギリス製作のクライム・サスペンス。
友人等とともに銀行強盗を実行したところ、現金や宝石のほか、有名人のスキャンダラスな写真があったことから、MI5工作員等と対峙することとなった主人公等の姿を描く。
中古車屋を営む主人公をステイサムが演じているが、本作品ではいつものキレキレアクションは控えめ。
物語は、前半は主人公等が銀行強盗を働く姿が描かれ、ここまででもケイパーものとして、一定の面白さがあるのだが、本作品の見どころはここから。
後半は、強奪品の中に王室のスキャンダル写真があったことから、MI5やら、テロリストやらとの駆け引きがメインとなり、テンポ良く進行していく。
また、強盗に使用した無線をアマチュア無線家に傍受されて事件が発覚していく件は、携帯電話夜明け前の70年代らしい描写であり、その時代ならでは。
前半と後半で一気にトーンが変わるギャップが面白く、無双しないステイサムでも十分楽しめる一作。

生きた証もなく死ぬのはごめんだ。
ぶみ

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