チブ夫

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐のチブ夫のレビュー・感想・評価

3.6
当時10歳。自身初のスターウォーズ劇場鑑賞はそれはもう衝撃的なものだった。EP4~6で立ちはだかる、悪役美に満ち満ちたダースベイダー。いかにして彼が誕生したのか、その瞬間を目撃するべく家族共々楽しみにしていた僕は、アナキンスカイウォーカーの情けない最期にひどく拍子抜けしてしまった。
改めて観てもやはり同様な感想を抱かずにはいられない。ライトサイドとダークサイドの狭間で葛藤する姿はまさに大筋として描かれるべきだが、どうしてもダークサイドに陥るまでの方向性が腑に落ちない。既に我々が知っていたダースベイダーがあまりにも聡明で落ち着いた存在であったが故に、そのギャップを許容し切れないのが原因であろうか。

しかしながらラスト前に繰り広げられるアナキンの手術シーンとパドメの出産シーンのクロスカッティングはやはり圧巻。全てこれを見せるために意図された流れなのかと思うくらい、悲劇的かつ巧みな演出。タトゥイーンに帰結するラストシーンも実にずるい。
チブ夫

チブ夫