馮美梅

パンズ・ラビリンスの馮美梅のレビュー・感想・評価

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
3.0
ダーク・ファンタジーって、なんだか相容れないような感じかもしれませんが、主人公のような境遇になれば、誰しもそうなるかもしれないのかも?


とてもシュールであり、悲劇的なんだけど…
スペイン内戦中の大人の世界のブラックな現実と、主人公の少女のファンタジーの部分が交差しながら、物語は進むんだけど、結局は、少女のファンタジーは現実ではないわけで、それが悲しくもあり、でも最後はどんなに悲惨な現実がそこにあったとしても、少女のファンタジーは、そんな悲劇以上に幸せな世界がそこに待っていたというのが救いかな?

ああいう大人社会の中で生きていくためには、ファンタジーの力を借りなければ、希望もなにもないのかもしれない。
現実のあまりの恐ろしさを耐えぬく方法は、それしかないのかもしれない。

でも、現実でもファンタジーのシーンでもかなり「うわぉ!ひやぁ~」と思うシーンはありましたけどね。子供が見たら夜泣きしてしまうかも?
馮美梅

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